新世代スクーターをイタリアで試乗 ヤマハ2001年モデル TMAX
00/11/29
 500ccというこれまでにない大型のスクーター、TMAX。またがってみると、やはりシート高はかなり高い。足着き性はリッタースーパースポーツ並みだ。データ上は車重もそれらより重いけど、足で車体を支えたときの感じは、軽くて安定している。だから、街中で取り回したりするときもまったく不安感はなく、スクーターならではの取っ付きやすい気安さはまったく損なわれていない。スロットルグリップと左右のブレーキレバーだけで操っていく乗り方は、普通のスクーターと同じ。発進して、加速していくときの自動遠心クラッチのつながりや、Vベルトによる無段変速のフィーリングもスクーターそのものだ。でも、実際の走りのレベルが、これまでのスクーターの枠を完全に超えている。右手をひねるだけで、160km/hまで一直線にスピードが上昇していくのである。もちろん、唐突さはないし、スムーズそのもの。スクーターの常識を越えた動力性能に不安を覚えることもない。そして、感心させられるのがハンドリングである。コーナリングにときめきを感じるほどでなくても、普通にかなりのペースでコーナーを駆け抜けることができて、スクーターであることを忘れてしまいそうである。そればかりか、ブレーキングでも安定していて、しかも前後とも実にコントローラブルである。快適性に至っては、これはもう大型ツアラーに近いものがある。エンジン振動に不快さはなく、むしろ心地よい回転フィーリングが伝わり、風からも全身が守られているという感じなのだ。これまでこんな乗り物は体験したことがない。気楽に乗れて、思いっきりスポーティで走りに不満はない。こりゃ、バイクシーンに少なからず影響を及ぼすんじゃないだろうか。

和歌山利宏

ヤマハ発動機TMAXのページ 
http://www.yamaha-motor.co.jp/news/2000-07-07/tmax500.html
主要諸元
●型式:−−− ●エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒 499cc ●ボア×ストローク:66.0×73.0mm ●圧縮比:10:1 ●最高出力:29.4kW[40ps]/7,000rpm ●最大トルク:45.8N・m[4.67kg−m]/5,500rpm ●変速機:Vベルト自動無段変速 ●全長×全幅×全高:2,235×775×1,410mm ●軸距:1,575mm ●シート高:795mm ●乾燥重量:197kg ●燃料タンク容量:14L ●タイヤ:F120/70−14 R:150/70−14 ●価格:輸出車
中央に180km/hスケールの速度計、右に水温計、燃料計を置くコクピットは、機能的に必要なものだけが備わっていて、見やすい。 後ろ開きのシート下には、32リットルのラゲッジスペースが設けられている。フルフェイスヘルメット1個、またはB4サイズの書類バックを収納可能だ。 リヤサスペンションはロードスポーツ並みの120mmのストロークを持つ。ユニットは通常とは逆に押し側を引いて使用するタイプが、車体下部に置かれる。
一般的なスクーターのリヤサスはエンジンがスイングするタイプだが、これはピボットを中心に2段掛けチエーンを内蔵するスイングアームが可動する。 フロントタイヤサイズは120/70−14。ブレーキはシングルディスクを装備する。キャリパーは異形4ポッド式。 リヤタイヤサイズは150/70−14。少ないスペースのなかでブレーキユニットをうまく配置している。ちなみにTMAXにはパーキングブレーキはついていない。

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